こんにちは。コラム担当の保育士みーみです。
社会人になると、初めての職場でどんなふうにふるまえばいいのか、不安に感じることも多いと思います。
特に弊社ではリモートワークがメインのことが多いため、画面越しのやり取りが主になる中、信頼される社会人になるためのマナーはとても大切です。
今回は、前回の入門編に続き『ビジネスシーンで使用する言葉』のポイントをお伝えします。
ー 目次 -

1. ビジネスシーンで誤用しやすい言葉
挨拶と同じでビジネスシーンに限りませんが、言葉遣いひとつで信用や人との繋がりが大きく変化してしまう可能性もあります。
「言葉遣い」は、自分の内面を反映すると考える人もいるため大切にし、日頃から他人を不快にさせるような言葉は使わないように意識しましょう。
まずビジネスシーンで頻出する基本的な敬語をおさらいしましょう。
〇ビジネスにふさわしい言葉づかいを確認
実際に使用頻度の高い事例を6つ出しています。
NG例の使い方になっていないか、解説も含めてチェックしてください。
▲NG例①▼
『 了解です 』
「了解」は理解する、納得するという意味。「了解です」「了解いたしました」などは丁寧語ではありますが、目上の人に対して使うとぶしつけと受け取られる場合もあります。
◎OK例◎
『 承知いたしました 』
「承知いたしました」「かしこまりました」「承りました」などに言い換えましょう。
※「承りました」にも言い換えることができますが、基本的には取引先やお客様など外部の人に使います。
▲NG例②▼
『 とんでもございません 』
「とんでもない」は反論や否定をあらわす表現で、本来は「とんでもない人」など名詞につけて使います。
これに丁寧語の「ございます」を付け足した「とんでもございません」は慣用句として広く使われていますが誤用です。
◎OK例◎
『 とんでもないことでございます 』
「とんでもないことでございます」そのほか、「めっそうもないです」「恐縮に存じます」「お気になさらず」などと言い換えてもよいでしょう。
▲NG例③▼
『 知っております 』
「知る」の丁寧語と思われがちですが、「知る」の尊敬語は「ご存知」「お知りになる」、謙譲語は「存ずる」です。
◎OK例◎
『 存じ上げております 』
▲NG例④▼
『 なるほど(なるほどです) 』
あいづちとしてよく耳にする表現ですが、「なるほど」は感嘆詞のため、丁寧にする気持ちで語尾に「です」をつけてもNGに変わりはありません。
上から目線だという印象を与えてしまうこともあります。
◎OK例◎
『 おっしゃるとおりですね 』
「そのとおりですね」も可。
つい、「なるほど」と言ってしまった場合は、続けて「よく理解できました。ありがとうございます」などと言い添えると、誤解や失礼な印象を招くことがないでしょう。
▲NG例⑤▼
『 ご苦労様です 』
「ご苦労さま」は、ねぎらいの言葉として上下関係や社内外問わず使う人が少なくありませんが、本来は目上の人が目下の人に使う言葉です。
◎OK例◎
『 お疲れ様です 』
相手の立場に関わらず使って差し支えない言葉としては、こちらがいいでしょう。また、社外の業者さんなどへは、「いつもありがとうございます」と伝えるとよいでしょう。
▲NG例⑥▼
『 なるべく 』
「なるべく」は、もともとは「可能な範囲で」という意味です。敬語でなく普段使いの表現のため、ビジネスシーンにはふさわしくない言葉といえるでしょう。
例えば、「なるべく早くお願いします」という言い回しは、目上の人には失礼にあたることもあります。
◎OK例◎
『 できるだけ/できる限り 』
「早急に」も可。また、明確な期限・具体的な日時がある場合は、それを伝えるのがベストです。

2. クッション言葉を上手に使う
クッション言葉とは、その後に続く言葉をマイルドに相手に伝える為受け取ってもらえるように相手に声をかけるときに先に添えたいひと言のことを言います。

例: 大変恐れ入りますが ご面倒をおかけしますが お手数をおかけいたしますが お忙しいところ恐縮ですが お忙しいところ申し訳ございませんが ご多忙とは存じますが ご足労をおかけいたしますが ご都合がよろしければ
会社でよく使われるクッション言葉の一例です。
こうしたクッション言葉を付け加えるだけで、相手に不快感やきつい印象を与えずに物事を伝えることができます。
ビジネスの場では、同僚のみではなくあまり親しくない人とやり取りする場面も多いです。特にリモートワークでの文章のみでのやり取りが主となります。文字面だけになると多いがけず、相手にきつい印象を与えてしまうこともあります。
そこにクッション言葉をつけておくことで、柔らかい印象になり相手も受け入れやすくなる心理が働くのです。
3. リモートで重要なアポの取り方
リモートで仕事をする際に意外と大変なのが、アポを取ることではないでしょうか。
忙しい人ほど、なかなかつかまらないものです。リモートですからその人の座席まで行って捕まえることもできません。
ではスムーズに時間調整をしてもらうためには、どんな工夫が必要でしょうか。
〇最初の連絡で相手に伝えるべきこと
内容(何について会話したいかの概要を先に伝えておく)
希望の時間(相手の忙しさ度合いを考えての提案)
候補は3つほど出す(相手がなかなか捕まりそうにない方の場合は、空いている時間を聞く方が早かったりする)
その会話のために、何分ほど必要なのか明記する(これを伝えることによって、それならこの隙間でも可能!などお互いに時間を有効利用できます)
自分なりの提案などがある場合は先に伝えておく(これを伝えておくことで、実際に会話する前から明確になる部分が多く相手も意見をまとめやすくなります)
以上の5点が、アポを取る時に相手に伝えておきたい項目です。
最初の丁寧な連絡が相手の前向きな対応を引き出し、スムーズな時間調整につながります。
4. まとめ
いかがでしたか。
今回取り上げたビジネスにふさわしい言葉づかいや、クッション言葉は円滑なコミュニケーションを取るための大切なポイントになってきます。
お互いに気持ちよく仕事を進めるためにも、文面を一度見直してみてください。相手への丁寧な心遣いはいつか必ず自分に返ってくるものです。


≪筆者紹介≫
みーみ(保育士)